激情
「劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ」を見に行きました
以下ネタバレを含まないぶんだけ、テレビ版を準拠にだらだらと推しの話が続きます(カップリング表現に注意)
見たことないという人もぜひ読んでほしい、お時間があれば……(強欲)
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改めて劇場版を見てもやっぱりカナメ・バッカニアとメッサー・イーレフェルトの間に横たわる感情が好きだなと思いました
マクロスシリーズを見たことがない人にざっくりと説明すると、
人類が地球を脱し生活圏を宇宙に移した時代が舞台となっており、外敵と戦う戦闘機に乗るパイロットや、お歌を歌って戦いや事件を解決する力をもった歌姫が出てきたり、その戦いの中で彼らが恋をしたり三角関係になったりするお話です。
私は飛行機と男と女ってモチーフだけでももう大好きなんだけど
とりあえずそういった要素が好きというひとはぜひ一度見てみてほしい。
マクロスΔでは「ワルキューレ」という戦術音楽ユニット(宇宙間で流行っている人間が凶暴化する病を歌によって鎮めることができる女性たち)とそれを護衛するデルタ小隊という可変戦闘機部隊の活躍がメインに描かれています。
私はこのワルキューレのリーダーであるカナメ・バッカニアと、彼女の護衛であり、小隊のエースパイロットであるメッサー・イーレフェルトというキャラクターが推しでして
アニメの本放送が始まる前の先行配信版第一話(Mission 0.89)で、意味深なアイコンタクトをするふたりを見た時から
この人たちには絶対何かあるな…と確信していたのですが
予想していた通りとんでもないことが起きたし予想以上に沼が深かったので頭を抱えたことは記憶に新しいです……。
また少しざっくり説明しますと、
メッサーはワルキューレを護衛する以前から軍人をしており、凄惨な戦場を経験しているうえ、前述した発作的に凶暴化する特殊な病を患っているのですが、その病をのちに自分が護衛することとなるカナメさんの歌声に救われたという過去を持っています。
それゆえにメッサーはカナメさんに対して憧憬や尊崇に近い念を抱いており、しかも、彼自身は寡黙でストイックな青年であるというのが輪をかけてこのあたりの事情を趣深いものに仕立てていると思います。
彼の感情が純粋な尊敬の念なのか、それとも恋慕を含むものなのかは視聴者それぞれの解釈で分かれるところだと思いますが
とにかく私はメッサーからカナメさんに向く感情の矢印を考え今でも頭を悩ませているほどです。
彼の戦場での二つ名が「死神」であるのも、「ワルキューレ」であるカナメさんが「女神」としての属性を持っているのも、モチーフ的に最最最強だと思っていたり……。
よく私のツイッターアカウントをご覧頂いている方は、私が女神的女性に救済される根の暗い男が好きであるということはご存知かと思いますが、このふたりはまさにその構図なのです。
しかも、劇場版ではこのふたりの論拠が更に補強されていたのでここ数日パニック状態というわけなんですよね。
とりあえずここまで読んでくださって気になったという方はぜひマクロスΔ見て欲しいなと思うし、もう見た!という方は以下の劇場版のネタバレにもう少々お付き合いいただけると幸いです……
※以下ネタバレ
劇場版のメサカナは完全に私が収集している構図の男女でしたよね。
なんのことだかわからない方もいらっしゃると思いますが
死にゆく者とそれを抱える者の図のことです。
好みの傾向に偏りがある問題 pic.twitter.com/pEiCFZHnZQ
— 標 (@avaj00) 2016年11月10日
「抱えられる死にかけの推し」芸人です pic.twitter.com/k9CAap8sQq
— 標 (@avaj00) 2016年11月10日
…………。
テレビ版では、戦闘前にカナメさんに言いたいことだけ言って、死闘の末に撃墜され殉職してしまったメッサーでしたが
劇場版では敵に一泡吹かせてわざわざ着陸したあと、病でぼろぼろになった血だらけの体を引きずりながらカナメさんに駆け寄っていったのがあまりにも…惨い…と思いました(ひどい展開という意味ではなく)
最高の構図、最高の演出の、理想の死に別れ方ではあったのですが
自分を守った男が自分の腕の中で息絶える様子を抱きしめながら見つめていたカナメさんの気持ち……などと考え始めるとつらいどころの騒ぎではない。
そのあと殉職したメッサーの乗っていた死神のエンブレムの入った機体は主人公のハヤテに引き継がれることとなりますが
ワルキューレたちが敵方に捕まったあと、颯爽と駆けつけたメッサー機(操縦はハヤテ)を見て、カナメさんが一言「メッサーくん…?」とぽつり呟くのも相当……という感じでした。
頭の中では彼の死を理解しているはずなのに、思わず口をついて出てしまった彼の名前、カナメさんの深層心理……
テレビ版ではカナメさんからメッサーへの矢印はごくごくわずかなものでしたが、劇場版ではかなり色濃いものに変わっていたのがメサカナのファンとしては嬉しくもあり切なくもあり……というところです。
カナメさんが思わず「メッサーくん」と呟いたあと、メッサー機に乗っているにも関わらず操縦しているのがハヤテだとわかった彼のヒロイン、フレイアの「ハヤテ!」という恋する乙女そのものの明るい声も、何かの対比に思われて仕方ないんですよね……。
(ハヤテとフレイアに関しては彼らも彼らで相当しんどいのでまた後日書けるといいな)
ハヤテが助けに来てくれたことに目を輝かせるフレイアと、助けが来たこと自体には安堵しながらも切なげにフレイアを抱きしめたカナメさんの所作が、何かを耐えるようでもあり、見ているこちらとしてはいっぱいいっぱいでした。
軽率なオタクなので実質未亡人じゃん!などと言って友人とは盛り上がりましたがいやほんと……
メッサーにはとても幸せになってほしくて、それも生きてそうなってほしかったのですが、彼は飛行機で飛ぶことが何よりも好きで、カナメさんを守るということに最も生きがいを感じていたであろうから、
度重なる病の発作で生きていたとしてももう長くは飛べなかったであろうこと、病を押して出撃しなければカナメさんの身が危険であったことなどを思うと、メッサーの幸せの形はああなるしかなかったのだろうと……ファンとしては納得したくはないのですが今は納得しています。
それはそれとして生存ルートは見たいけど…!!
それから今後これがサビになると思うけど、死した戦士の魂を導く戦乙女(ワルキューレ)がそのままメサカナの主題なんだろうなって。
あまりにも神話的で美しい悲恋の物語だよ……。
ここまで言いたいことをばーっと書いてきたのでたぶんまとまりのない文章になっている気がする!すみません
とりあえず劇場Δすごかったです…推しのこと抜きにしても二時間でよくまとめたなあと思いました
それにしても推しアイドルの腕の中で死ぬ男、伝説すぎる。